• 07/08/2022
  • Homesmartjp
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結局、STPはダメなの? UTPでいいの? LANケーブルの専門家に聞く

知らず知らずのうちにお世話になっているLANケーブルメーカー

 今回、話を聞いたのは、日本製線株式会社というメーカーだ。

結局、STPはダメなの? UTPでいいの? LANケーブルの専門家に聞く

 あまり耳慣れない会社かもしれないが、国内で高いシェアを持つLANケーブルメーカーで、データセンターやオフィス、学校、病院、住宅などの構内配線などでは、名の知れたメーカーとなる。

 同社の辻堅一郎氏(取締役執行役員、営業副本部長兼本社営業部部長)によると、「設立は1938年で、情報配線システムや住宅複合ケーブルが主な事業内容です。近年では、GIGAスクール構想での学校へのCat 6Aケーブルの納入例が多くなってきていますが、大手住宅メーカーの宅内配線やホテルの客室などのLAN配線などにも、弊社のケーブルが使われています。Amazon.co.jpでも一部製品を販売はしていますが、どちらかというと、皆さんが知らず知らずのうちに使っているのが、弊社の製品と言えるかもしれません」とのことだ。

日本製線株式会社取締役執行役員、営業副本部長兼本社営業部部長の辻堅一郎氏

 店頭などで見かけるコンシューマー向けのケーブルよりも、さらに製品の品質が求められる環境でもまれ続けて来た、いわば生粋のLANケーブルメーカーだ。

 そんな同社の中で、LANケーブルの企画開発の中心で活躍しているのが、今回お話を伺った同社の浅香芳晴氏(取締役、開発部Manager)だ。

 同氏は、国内の規格団体や海外の規格団体などでも活躍する人物で、特に国内団体ではLANケーブルに関するワーキンググループで主導的な立場を勤めている第一人者だ。ネットを検索すると、事業者向けのLANケーブルの配線ガイドやQAなどの各種資料がヒットするが、こうした文書の取りまとめにも関与しているという。

日本製線株式会社取締役、開発部Managerの浅香芳晴氏

 同氏によると、「世間で言われているSTPケーブルとノイズに関する伝聞は、あまりにも誤解が多い」とのことだ。