iPhoneシリコンケースは純正が最高。MagSafe対応でリング脱着自在
いつモノコト
「iPhone 12 Pro Max」購入後から本体のケースを試行錯誤していたのですが、最終的にApple純正の「MagSafe対応iPhone 12 Pro Maxシリコーンケース」と、MagSafeでスマホリングを脱着できるベースプレートの組み合わせが最高であるという結論にたどり着きました。MagSafeは、iPhone 12シリーズの背面に備えた磁石でつけるアクセサリー。ワイヤレス充電機に対応するほかケースやアクセサリーを装着できます。スマホリングを付けているとMagSafeなどのワイヤレス充電がうまくいかないことが多いですが、MagSafe対応の純正シリコンケースとベースプレートを使うことで、充電時はスマホリングを取り外し、必要な時には取り付けて使うことが簡単にできるようになります。
MagSafe非対応が裏目に
筆者はよくiPhoneを地面に落とすので、ケースや保護フィルム、スマホリングなどは必須です。昨年iPhone 12 Pro Maxを購入した時も一通り購入しましたが、購入したシリコンケースは非純正でMagSafeには対応していませんでした。当初、MagSafeは専用充電器も高いので使わず、Qiによるワイヤレス充電を使うつもりでした。スマホリングもジルコニア製のものを購入して一応ワイヤレス充電はできていました(できない充電器もありましたが)。
しかし、スマホリングが半年ほどであっさり壊れます。元々あまり精度がよい製品ではないという印象だったのですが、ある日突然根元からちぎれてしまいました。こうなると同じ製品を再購入するのはちょっと迷います。しかし、金属製のスマホリングでは、ワイヤレス充電ができなくなっています。とはいえ、スマホリングがないと使いづらいので、金属製のものをひとまず購入し、しばらく有線充電生活をしていました。
スマホリングが取り外し可能に
何か解決手段がないかと探していたところ、MagSafeの磁力を利用してスマホリングを「取り外し」できる「Mag-Safe対応ベースプレート」なるモノがあり、購入してみました。一般的にスマホリングは、両面テープなどで接着しますので、あまり気軽に取り外しできません。繰り返し使える粘着ジェルなどもありますが、ホコリが着けば洗わないといけません。
スマホリングを取り付けたベースプレートこのベースプレートは、それ自体に磁力があり、MagSafe対応iPhoneに吸着させて使用します。これなら繰り返し着脱が可能で、充電時は取り外し、スマホリングが必要な時は取り付ける、という使い方ができます。ベースプレートにはヘコミがあり、そこにスマホリングを取り付ける構造なので、厚みも最低限なのがよく考えられています。
これは良いと思ったのですが、残念ながらスマホケースを付けていると磁力が足りず、着きません。もちろんiPhone本体に直接着けるなら全く問題ありません。ケースがあっても「多少は着くのでは?」と期待していたのですが、そんなことはありませんでした。しかし、「いつでもスマホリングを外せる」というコンセプトは捨てがたいです。
純正シリコンケースはMagSafe対応
そこでようやく、今更ながら思い出したのが「純正シリコンケースはMagSafe対応だった」ことです。「MagSafe対応」というのは、こういう時のためでもあったのだと、今更気づき、早速Apple Storeで購入しました。価格は6,050円です。正直高いのですが、もうあまり追加投資はしたくなかったので、安心の純正品を選びました。
MagSafe対応iPhone 12 Pro Maxシリコーンケースまずは何より「MagSafe対応」です。MagSafe非対応のシリコンケースでは、ケース自体の厚みが妨げになり、ワイヤレス充電が不安定なこともありました。MagSafe対応の純正シリコンケースは、ケース自体にもMagSafeのリング等が内蔵されているため、全く充電の妨げになりません。
ケース内側にはMagSafeのマークがありますケース装着時に「Apple認証の証」ともいえる充電リングが表示される演出もあり、「おっ!」と思わせてくれます。MagSafe認証された製品装着時に表示されるもので、非対応製品との格の違いを感じます。ちなみにApple純正シリコンケースではこの演出が購入したケースの色に合わせて変わり、芸が細かいです。もちろんMagSafeによる高速充電も可能で、ケース装着によるデメリットがありません。
ケース装着時に表示されるアニメーション。製品との一体感が演出されます。ただ、筆者の場合は赤系統の色だったため、初めて見たとき「何かエラーが!?」と思ってしまいましたがそして、先ほどのベースプレートを取り付けますが、もちろん無事装着できました。ケース無しで本体に直付けするのと同様、意外と強力に装着できますので、寝ながらスマホを操作したい時なども不安無く使えます。そして充電時はちょっと引っ張れば簡単に外せます。これは便利です。おかげで、今までケース付きでは充電できなかった、車載用のワイヤレス充電スタンド等も問題無く使えるようになりました。
ベースプレートを装着したところ。色が黒なのは購入時に使っていたケースが黒かったからです。別のカラーも販売されています普段はスマホリングとして十分使える強度がありながら、引っ張れば簡単に外すことができますそれほど厚みも増しません余談ですが、元々このベースプレートは、本体に直接付けるものではあるのですが、その使い方はお勧めしません。ベースプレートの接地面は金属むき出しですで、着脱時に砂や何らかのホコリなどが本体との間に入り込めば、あっさり「本体にキズが付く」からです。何しろ結構な磁力でくっつきますので、その間に砂などが入り込めば悲惨なことになりそうです。しかし、シリコンケースの上からなら、そうそう気になるキズはできにくいのではないかと思います。
シリコンケースは落ちにくい
筆者は元々、スマホの保護にはアルミ製バンパーが鉄板でした。見た目がカッコイイのが一番の理由でしたが、ポケットに引っかからないでスムーズに出し入れできるというのも理由の一つでした。しかし、筆者はスマホを胸ポケットに入れていることが多いため、屈んだときにポケットからあっさり落ちるのが玉に瑕で、一度でも落ちると当然キズが付き、バンパー自体もゆがみ始め、見た目も今ひとつになっていきます。
そこで最近はシリコンケースを主に使うようになりました。シリコンケースを使う前は、「シリコンだけで柔らかいケース」を想像していたのですが、最近のシリコンケースは固いTPUなどにシリコンをコーティングしているものも多く、しっかりとした印象です。今回購入したAppleのシリコンケースも意外と剛性感があります。
そして、前屈みになっても、ポケットから落ちにくい、のがメリットです。アルミバンパーなら落としていたような状況でも、意外とポケットの中で“ふんばって”くれます。犬の散歩中はいろいろと屈むシーンが多く、そのたびによくスマホを落としていたのですが、シリコンケースにしてから落とす回数は格段に減りました。ポケットに入れる際は引っかかる感じもしますが許容範囲です。
シリコンケースは落としてもそうそう歪みません。キズも付きにくくく目立ちにくいです。代わりに汚れがしみこみ取れなくなり、素材の劣化により色味が変わってくる、などは将来あると思います。このあたりはトレードオフでしょう。また、落とした時の衝撃吸収力は、大型のバンパーよりは劣ると思います。ただ、筆者がポケットから落とすシーンは大抵、土の地面や砂利の上なので今のところ致命傷はありません。
また、純正シリコンケースはカラバリが豊富なのも楽しいところです。iPhone 12 Pro Maxの本体は、カラーが4色しか用意されていません。いずれも高級感のあるカラーで良いのですが、筆者としては通常のiPhone 12シリーズのように、鮮やかなカラーも欲しいと思っていました。シリコンケースなら現時点で15色から選ぶことができ、Pro Maxの本来の色とは全く異なる色も選べます。
バリエーションが豊富筆者もあえて派手目な「エレクトリックオレンジ」を選択してみました。正直、本体のパシフィックブルーとは合っていないとは思いますが、カメラ部分以外はほぼ露出しないので思っていたほど気になりませんでした。鮮やかなオレンジがまぶしいです。滑りにくいというのは勿論、スマホを手に持った時にも持ちやすいですし、表面加工がなめらかで手触りが良いのもポイントです。
ケースの内側もよく配慮がされています。内側はマイクロファイバーの裏地になっており、柔らかいです。安いケースの場合、内側はTPUがむき出しの場合もあります。ケースは長期間使っていると本体との間に少しずつホコリが入ってきますので、固いケースではホコリと本体が擦れて、本体に傷をつけてしまうことがあります。マイクロファイバーの裏地なら多少は傷つきにくくなるのではないかと期待しています。そもそも柔らかい素材なので本体との密着性が向上し、ホコリが入りにくいのではないかとも思います。このあたりは長期間使ってみないとわかりませんが。
裏地はマイクロファイバーMagSafeの便利さと純正品の満足度
最初から純正品を買っておけば良かったと思わざるを得ない顛末ですが、結果としては非常に満足です。MagSafeは充電以外でも便利な機能だったことを改めて気づかされました。
なお、MagSafe対応を謳うサードパーティ製のシリコンケースはAmazonで大量出品されていますが、全てがAppleの認証を受けているわけではないので注意が必要です。認証されていない製品では、高速充電ができません。ただし、マグネット機能は利用できるので、そうした目的ではアリだとも思います。
しかし、本製品はケースとして完成度が非常に高いものでした。MagSafe対応はもちろん、装着時の演出や手触りのよさ、裏地まで作り込んでおり、所有欲を満たしてくれます。
結局筆者は、純正のMagSafe充電器も購入してしまい、すっかりMagSafe三昧の生活になってしまいました。やはり、純正品はいいな、高いけど。と改めて認識したところです。高くても納得感があれば後悔はしません。恐らく次に新しいiPhoneを買うときは、純正シリコンケースを同時購入すると思います。
清宮信志