• 31/05/2022
  • Homesmartjp
  • 1389 Pohledy

0.28mmの極細ボールペンで下手文字はごまかせないが5mm角方眼にびっしり書けば何とかなるかも

ロディアの5mm角方眼に楽々と文字が書ける極細ボールペン

0.28mmの極細ボールペンで下手文字はごまかせないが5mm角方眼にびっしり書けば何とかなるかも

 極細ボールペンがはやっているようだ。字が汚い私は極太の万年筆でごまかしてきたが、極細で細かいマス目に書き込んでいくと、逆に下手さが目立たなくなるかもしれない。帰省先のショッピングセンターでたまたま見つけたのが三菱鉛筆の「ジェットストリームエッジ」だ。ペン先のボール径がなんと0.28mmしかなく、しかも油性ボールペンだという。ペン自体のデザインが気に入った上、限定カラーのパッションレッドとエナジーイエローがそろっていたので購入してみた。 極細ボールペンといえばかつて、同じく三菱鉛筆の「ユニボールシグノビット 0.18mm」という製品があったらしい。針のようなペン先で0.18mmという信じられないほど細いボール径で極細の権化のような存在だったという。残念ながら生産は終了していて入手は困難だ。こちらは、粘り気がやや低めの水性インクを使っていた。だから針みたいなペン先でも文字が書けた。一方、ジェットストリームエッジは粘り気のある油性インク。細くするのはより困難が伴う。そのため0.28mmは、油性ボールペンとしては世界で最小のボール径だという。 特に意味はないが、ロディアの5mm方眼のメモ用紙を愛用している。普通にメモを取る際は方眼を完全に無視して殴り書きするわけだが、図を描くときには方眼が助けになる。この5mm角の細々としたマス目に楽々文字が書けるのが、極細ボールペンの実力だ。まさにそんな細かいマス目にちまちまと几帳面にそろえて文字を書く男を思い出した。大学時代からの友人だ。そんな彼にぴったりなのがこの極細ボールペンだ。はっきり言って書き味は悪い。細すぎて針で紙をなぞるような、若干引っかかる感覚はある。しかし、ボールペンでこの細さはやはり面白い。  細かい文字といえば、米粒に書いてみせるのが定番。「素人でもほらこんなに」とやってみたかったが、残念ながら米の表面がつるつるしすぎていて、文字を書くことはできなかった。感覚的には普通の人でもがんばれば米粒に3文字ぐらいは書けそうな感じだった。当然ながら、ボールペンのボールは真球でなければならない。ゆがみがあれば連続的にインクが出てこない。こうした安価な文房具にもきわめて高い技術力が投入されているわけだ。いまさらながら、その精度の高さに驚く。 ジェットストリームエッジの価格(税抜)は1000円とややお高いが、油性で同クラス0.3mmのボールペンは、ほかにもパイロットの「アクロボール150(激細)」(150円)やオートの「ニードルポイントスリムライン0.3mm」(500円)など、お手頃価格の製品も販売されている。先端技術を垣間見ることもできる極細の世界を一度は体験してみてはいかがだろう。(BCN・道越一郎)