• 22/01/2023
  • Homesmartjp
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9:18のスマホ画面を9:21のPCモニターに映し出したらえらいことになった

 どんどん細長くなっているスマートフォンの画面。2年前に購入したメイン端末「LG V30+ L-01K」も縦横比は9:18(つまり1:2)になっていて、かなり細長い。こうした縦長画面は、縦スクロールすることの多いWebブラウザーやチャットアプリで都合がよく、横置きにすれば映画のようなシネスコサイズの動画もほとんど全画面に表示できるのがメリットだ。

 けれども、横長の画面で見たい動画やゲームも、縦スクロールで見ていけるコミックのような電子書籍も、できればもっと大きく表示して、快適に見たくなってきた。そこで思いついたのが、在宅勤務環境を充実させるために、最近購入したパソコン用の21:9のワイドなモニターを活用する方法。これにスマートフォンの画面を映し出せば、アスペクト比も近いし、いい感じになるのでは?

 Androidスマートフォンの画面を外部のモニターに表示する方法はいくつかある。そのなかでも比較的簡単な方法を挙げると、1つはUSBポートからHDMI出力に変換するケーブルを使う方法、もう1つはスマートフォンの「画面共有」の機能とWindows 10のワイヤレスディスプレイの機能を組み合わせて表示する方法だ。

まずはUSBポートからHDMI出力に変換するケーブルで普通に表示させてみた

 というわけで、さっそくチャレンジ。まずはUSBポートからHDMI出力する方法を試してみると、ワイドなモニターの中央にスマートフォンの画面が縦長に表示される。そして、スマートフォン側で画面回転をオンにして横置きにすると、しっかりワイドなモニターのほぼ全体に映し出される。ワイドなモニターの方がスマートフォンより横長なので、両サイドに少しだけ黒帯が残ってしまうけれど、ここらへんは想定通りだ。

横置きにするとサイドに多少の黒帯が残るが、大画面で表示できた

9:18のスマホ画面を9:21のPCモニターに映し出したらえらいことになった

 横置き状態であれば、Kindleアプリなどでコミックを読むときに、見開き2ページを十分に大きく表示できるので、快適に読んでいける。スマートフォン側も21:9になれば、もしかしたら4ページ分を1画面内に表示できそうだ(アプリ側にそういう表示方法が存在しないだろうから、ないものねだりだけれど)。

ゲーム画面や、著作権保護コンテンツの動画、コミックなどもバッチリ表示できる

 ただ、縦置きで表示したいWebなり、縦スクロール可能なコミックアプリなりをモニター全体に表示しようと思っても、HDMI接続では不可能だ。モニター側に縦置き・横置き表示を切り替える機能があれば別だが、そうでない限り縦置きは常に画面中央に小さくしか表示できない。なので、もう1つの方法として「画面共有」の機能を使ってみることにした。

画面共有とWindows 10の機能を組み合わせて出力してみる。普通にHDMI出力と同じように縦画面表示横置きでも同じように表示。著作権保護コンテンツは表示できないので注意したいでは、いよいよWindows側のディスプレイ設定で縦置きにしてみる。そそり立つワイドなモニター

 画面共有とWindows 10のワイヤレスディスプレイの機能を組み合わせた場合も、横置きの場合は基本的に同じ挙動になる。配信動画や電子書籍のように著作権保護されているコンテンツを表示しようとすると画面が暗転してしまうので、当初の「動画やコミックを大きく表示したい」という希望はかなわないのだけれど……。まあそれは仕方ないとして、とりあえずWindowsのディスプレイ設定で「縦」表示にすれば、Webサイトなどを縦置きで大きく表示できるはずだ、と考えて試してみたところ……。

ちっちゃ!

 スマートフォン画面がめっちゃ小さく表示されてしまった。どうも、もともとの「スマホ縦置き、モニター横置き」で表示されるエリアの範囲で、かつ90度回転した状態で縦置き表示されてしまうようだ。そそり立つワイドなモニターのどまんなかに、スマートフォンとあまり変わらないサイズの画面が映し出される、誰も得しない出力スタイルである。

スマホの画面サイズとあまり変わらないWindows側で縦画面にしても、表示エリアとして画面中央部分しか使われないようだ

 Windowsのワイヤレスディスプレイとの相性が良くないせいもあるだろうと思い、気を取り直して、同じくワイヤレスでスマートフォンの画面を映し出せるアプリ「AirDroid」を(USB接続で)使ってみた。Windowsアプリケーションのウィンドウにスマートフォンの画面が表示される形になるので、それを最大化すれば画面全体に表示できるはず……。

 そう思ったのだけれど、全画面表示してもデスクトップ全体にウィンドウがうまくフィットせず、細かなリサイズもできない。解像度が低く抑えられているようだし、ノイズやボケも目立つので、実用に耐えない結果となってしまった。

「AirDroid」を利用してみたが、全画面表示してもうまくフィットしない。画質も粗いので実用性はなさそうだ

 今回のモニターの9:21に近いアスペクト比をもつ富士通の5Gスマートフォン「arrows 5G F-51A」の発売を心待ちにしている筆者であるが、それならもうちょっとうまく大画面表示できるのだろうか……と思う今日この頃。いよいよ7月末に発売されることになり、久しぶりの富士通の本気モードを体感できることを期待している。