PC向け新型VRデバイス「Valve Index」の詳細が明かされる。視野角の拡張や、指を認識する新型コントローラにより没入感は更なる高みへ
PC向けVRデバイス「HTC Vive」(以下Vive)の開発を手掛けるHTCとValve Corporationは本日5月1日、新型VRヘッドセット「Valve Index」の予約受付に向かうカウントダウンを開始した。併せて、「Valve Index」の詳細なスペックおよび、販売ラインナップが公開された。
価格はラインナップごとに異なり、ヘッドセット単体499ドル(日本円にすると約5万5000円)、ヘッドセットと新型コントローラ二つが付属したセット749ドル(約8万3000円)、コントローラ二つのみ279ドル(3万1000円)、トラッキング用ベースステーション149ドル(約16000円)、そして、上記デバイス全てを含み、かつベースステーションが二つ付属するフルセットは999ドル(約11万1000円)となる。なお、SteamのIndex予約ページには全てのラインナップに「Not Available In Your Country」と記載されている。どうやら現時点で国内は出荷の対象となっておらず、今後の出荷解禁予定なども今のところは不明である。
ハイエンドVRデバイスにおいて先駆け的存在となるViveだが、過去には解像度のグレードアップや、オーディオの高品質化を施した「Vive Pro」と呼ばれる機器を販売している。また、エンタープライズ向けには「Vive Pro」に眼球追跡機能を搭載した「Vive Pro EYE」や、常時ワイヤレス接続が可能な「Vive Focus」などの販売もおこなっている。今回、詳細が公開された「Valve Index」は一般向け、かつ従来のVRデバイスにはない機能を搭載した新型VRデバイスとなる。
「Valve Index」は一般向けハイエンドモデル「Vive Pro」(以下Pro)の性能を上回る。Pro含む過去のVRデバイスのフレームレートは90Hzのみの対応だったが、90Hz、120Hz、144Hz対応となり、より映像が滑らかに。遅延を指すレイテンシは0330ms(一般的に数値が低ければ低いほど高品質なVR体験が可能)。また、従来のVR機器では110度だったディスプレイの視野角は130度程度まで拡大され、より高い没入感を得ることができそうだ。なお、解像度はProと同様、有機ELディスプレイ2,880×1,600(1,440×1,600)となる。“新機能”として搭載された部分では、刷新されたコントローラKnucklesとオーディオの二つが挙げられる。コントローラは完全新規開発となっており、87個のセンサーが内蔵され、指一本一本の動きまで表現することが可能となった。
オーディオは従来のような接触型のイヤホンやヘッドホンを採用せず、ヘッドセットの両サイドにスピーカーを搭載した非接触型のものとなった。このオーディオシステムにより、耳への負担が軽減され、長時間のプレイにも耐えうるVR体験となる。また、トラッキングを行うベースステーションの認識距離と認識範囲も強化され、部屋のどこにいても精細な動きを表現することができそうだ。
なお、従来のデバイスとの互換性を備えているため、すでにViveやProを所有するユーザーは、欲しい機能を搭載するキットのみを購入してのVR体験が可能となる。「Valve Index」国内向け出荷情報に関する今後の動向に注目していきたい。
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