• 14/12/2022
  • Homesmartjp
  • 1124 Views

キャリアの「認定中古品iPhone」とは? au/UQ/ソフトバンクのお得な買い方まとめ

数年前に販売された機種を再整備して安く販売している。画像はiPhone XR

キャリアの「認定中古品iPhone」とは? au/UQ/ソフトバンクのお得な買い方まとめ

ソフトバンクは1月19日、自社基準で認定した中古iPhoneを再販売する「SoftBank Certified」を開始した。また、au/UQ mobileでも「au Certified」という名称で、2020年から同様の制度が運用されている。【画像】発売当時は10万円以上した「iPhone XS」なども手頃な価格で購入できるまだ目新しい「キャリア認定中古品」とはどのような仕組みなのか、安心してお得に買えるものなのかを解説する。下取りなどでキャリアに戻ってきた端末をリユースしている新しいスマートフォンに機種変更する際、これまで使ってきたスマートフォンを下取りに出すことを前提とした割引制度が浸透してきたことで、販売されてから数年後にキャリアに戻ってくる端末は一定数ある。下取り制度でキャリアに集められた中古端末は従来、まとめて業者に卸されることが多く、キャリア自身が国内の消費者に直接もう一度売るということはあまり行われてこなかった。市場環境の変化によって、安価な端末が求められるなかで登場した新たな選択肢といえる。一般的な中古iPhoneとの違い再販可能な状態にするまでに行われていること自体は、一般的な中古販売店とそう大きくは変わらない。専門業者による検査や完全データ消去、外装のクリーニングなど経て販売されると説明されている。一般的な中古iPhoneと違う点としては、まず「バッテリーの状態が保証されていること」が挙げられる。一般的な中古販売店では、バッテリーや画面のように正常でも長く使えば性能が劣化し得る部品は保証対象にしないことが多い。au CertifiedやSoftBank Certifiedでは「バッテリー容量80%以上」という基準が検査項目に盛り込まれており、より厳しい基準で「まだまだ使える」端末を選別しているので、品質面では安心して手を出しやすいだろう。また、「ネットワーク利用制限の心配がないこと」も安心感の違いとなる。SoftBank Certifiedの注意事項に「旧利用者の割賦残債未払いによるネットワーク利用制限は発生しません」と明記されているように、俗に言う「赤ロム」になる心配はない。こういった細かなリスクを取り除けるのは、元の売主であるキャリアならではの対応だ。さらに、au Certifiedの場合は新品と同様に「故障紛失サポート」にも加入できる。壊れた時、失くした時に電話一本と数千円の出費で同等品がすぐ手に入るというこの手の保証サービスは、フィーチャーフォン時代から加入率が高く、すでに当たり前の存在になっているユーザーも多い。中古スマホや格安スマホでも加入できる保証サービスはいくつか存在するが、ほとんどは紛失・盗難が対象外とされている。安く手に入る中古端末なのにキャリア基準のフルサービスを受けられるというのは心強い点だ。キャリア認定中古品を買う場合の注意点キャリアから買う安心感もありながら、中古端末のため出費を抑えつつiPhoneを使えるといういいとこ取りの購入方法だが、メリットばかりではない。キャリア認定中古品を買う場合の注意点も伝えておこう。まず、物を見て選べないことは気がかりな点だ。オンラインでしか販売していないという理由もあるが、中古販売店の場合はオンラインでも実物の状態を確認できるように個別に撮影された画像が掲載されている店舗も少なくない。au CertifiedやSoftBank Certifiedでは商品を受け取るまで傷などの状態は分からず、案内されている「軽微な傷」「薄いかすり傷」の感じ方は人それぞれなので思わぬ結果になることもあるだろう。そして、キャリア認定中古品を積極的に選ぶ理由はやはり安さだろうが、本当に安く買えるのかという点も考えておきたい。契約予定の料金プランやどれぐらいの期間使うつもりかなど、場合によっては現行機種の新品を買ってしまった方が良い場合もある。具体的な例は後半で個別に紹介する。Appleの「認定整備済製品」とは別物少し詳しい方なら、Apple製品を安く買う方法として「認定整備済製品」というものを見聞きしたことがある方も多いだろう。言葉の響きは似ているが、携帯キャリアが出している「認定中古品iPhone」はまったく異なるものなので要注意。Appleの認定整備済製品について簡単に触れておくと、基本的には何らかの理由で購入をキャンセルされたものなど短期間でメーカーに戻ったもので、さらにiOSデバイスの場合はバッテリーや外装も新品に交換される決まりなので限りなく新品に近い。余談だが、日本ではiPhoneの認定整備済製品は販売されておらず、MacやiPad、Apple Watchなどが対象となっている。ここまで解説した通り、キャリアの認定中古品はあくまで中古品であり、アウトレットのお値打ち品という感覚ではない。傷のある端末が届く場合があることなども明記されているので、あらかじめ認識しておきたい。認定中古品の価格執筆時点でのau Certified、SoftBank Certifiedの取扱機種と価格は下表のとおり。au Certifiedはau/UQ mobileブランドで取扱機種が異なるため、それぞれ記載している。SoftBank Certifiedの割引SoftBank Certifiedの中古iPhoneは、MNPで購入する場合のみ割引がある。各機種のMNP価格は下記のとおり。iPhone 8(64GB):480円iPhone X(64GB):9,600円iPhone XS(256GB):19,680円iPhone XR(128GB):9,600円機種や容量のラインアップが異なるためUQ mobileのau Certifiedと単純比較はしにくいが、iPhone XSやXRの大容量モデルは値ごろ感がある。ただし注意しておきたい点としては、MNP価格での購入には大容量プランの「メリハリ無制限」を選ぶことが条件となる。家族割や固定回線とのセット割を考慮しない場合、7,238円/月のプランだ。「最低限使えれば良いから、認定中古品で安く上げたい」というユーザーとはマッチしない可能性も高く、あえてWeb割を取らず3,278円/月~のミニフィットプラン+を選んでも良いだろう。割引前の端末代金も安く設定されているので、無理に大容量プランを選ばずとも損はない。また、MNP契約時に適用される「Web割」はSoftBank Certifedの機種に限らず、新品でも受けられる割引である。大容量プランを選ぶことに問題がないのであれば、新品のiPhone 11やiPhone SE(第2世代)を選び、2年後の返却を前提とした「新トクするサポート」とWeb割を併用するという選択肢もある。この場合、48回の分割払いを組んで24回目で清算する流れになるためWeb割の半分を捨てることにはなるが、参考までに実質負担金を試算してみるとiPhone 11(64GB)なら22,320円、iPhone SE(第2世代/64GB)なら18,000円となる。認定中古品とそう大きく変わらない負担額で済むため、あわせて検討してほしい。

細田頌翔