• 26/11/2022
  • Homesmartjp
  • 1032 ビュー

New Normal時代に求められる住宅 ――スマートマンションの最新技術とは 生体認証とは? 3社の共創による「顔認証技術を用いた無人店舗『FACE MART』」のトレーラーハウスを用いた新型店舗開店について 株式会社 穴吹工務店様(フルタイムシステム連携)事例 生体認証 ~Bio-IDiom~ 誰もが安心してデジタルを活用できる世界

日本発のオープン規格「ECHONET Lite」が世界に浸透

 日本では住宅での省エネニーズが高く、スマートマンション(ハウス)の技術は独自の発展を続けてきた。「2011年から経済産業省と議論を重ねてHEMS(Home Energy Management System)の構築を進め、家電や設備などの機器をIoT化し、エネルギー・マネジメントを実現する規格『ECHONET Lite』の整備を行ってきました。この規格は日本発のオープンな国際標準(ISO/IEC 14543-4-3)として世界に発信され、着実に浸透しつつあります」。

New Normal時代に求められる住宅
――スマートマンションの最新技術とは 生体認証とは? 3社の共創による「顔認証技術を用いた無人店舗『FACE MART』」のトレーラーハウスを用いた新型店舗開店について 株式会社 穴吹工務店様(フルタイムシステム連携)事例 生体認証 ~Bio-IDiom~
誰もが安心してデジタルを活用できる世界

 HEMS認証支援センター(神奈川工科大学教育研究推進機構スマートハウス研究センター)のセンター長として、関連技術の標準化や普及・啓蒙に取り組んできた同大学創造工学部教授の一色正男氏はその経緯を振り返る。

 「ECHONET Lite」規格が日本で発展を遂げた理由の1つに、東日本大震災の経験により、電力の安定確保の重要性を実感したことが挙げられる。一色氏は、さらに先祖から受け継いできた『もったいない』という精神とさまざまな機器を細やかに管理する几帳面な国民性も関係しているという。「日本同様アジア圏でも『ECHONET Lite』規格に対する関心は高く、台湾では2019年、台南市の実証フィールド『サルン・グリーンエネルギー・サイエンスシティ』の日本企業と次世代検針システム構築に向けた共同実証でもECHONET Lite機器が用いられています」と一色氏は話す。

 一方で、これまで省エネ意識が比較的低かった欧米でも近年は、エネルギー・マネジメントに対する関心が急速に高まっているという。一色教授は「省エネの観点よりむしろ、化石エネルギーの消費量削減という脱炭素化の動きが影響しているのでしょう」と分析している。

 「日本は世界より少し進んだところで頑張ってきました。これからはこのオープンな規格によっていかに海外を巻き込んでうまくやっていくのかが重要。スマートハウス技術の普及は、わが国が世界に大きく貢献できる分野だと信じています」と一色氏は強調する。ECHONET Liteの対応機器は順調に普及拡大し、2020年には目標としていた1億台を突破した。