急拡大するAIスピーカー市場とエコシステム ~ 業種別サービスを提供するスタートアップ企業たち ~
音声機能エコシステムの現状
AIスピーカーの市場は、Google Home、Amazon Echoなどのハードウェアや、Google AssistantやAmazon Alexa、Microsoft Cortana、Apple Siriなど、AI音声プラットフォームを中心に語られることが多いが、ソフトウェア、開発側のエコシステムはどうなっているのだろうか。
ドイツのシード投資ファンドPurpole Orange VenturesのシニアアソシエイトSavina van der Straten Waillet氏が昨年12月に下図のような業界のエコシステムを示した。
まず上から見ていくと、前述のOSともいえる各社のプラットフォーム群として「Voice Platforms」がリストされている。
そして次の層が「Bot Building Tools(ボット開発ツール)」。例えばSmartly.aiは、上記のプラットフォーム上や自社のWebサイト向けに音声・テキストチャットボットアプリをつくるためのAI SaaSプラットフォームを提供している。
続いて、開発した会話アプリを解析する「Analytics Tools」。Google Analyticsの音声版というイメージであるが、例えばDashbotではアプリの利用状況、ユーザーとのセッション時間やエンゲージメント、ユーザーの意図やその購買ファネルでの位置、センチメント分析などが含まれている。
次がこれらのアプリ開発を代理する「Agencies」。コンサル企業のAccentureやデジタルエージェンシーのAKQA、デザイン企業のBlinkなどが含まれている。
そして業界情報メディアを示す「Medias」、提供コンテンツ・アプリをオーディオブック、ゲームなどで提供する分野は「Entertainment」として含めている。