スーパーコンピュータ「富岳」、「TOP500」「HPCG」「HPL-AI」「Graph500」で4期連続世界第1位獲得
スーパーコンピュータ「富岳」
理化学研究所は11月16日、富士通と共同開発して2021年3月に共用を開始したスーパーコンピュータ「富岳」が、世界のスーパーコンピュータに関するランキングの「TOP500」「HPCG」「HPL-AI」「Graph500」のすべてにおいて第1位を獲得したと発表した。2020年6月と11月、2021年6月のランキングに続く4期連続の世界第1位獲得となった。
「TOP500」は世界のスーパーコンピュータの性能ランキング、「HPCG」は産業利用など実際のアプリケーションでよく用いられる共役勾配法の処理速度の国際的なランキング、「HPL-AI」は人工知能(AI)の深層学習で主に用いられる単精度や半精度演算処理に関する性能ベンチマーク、「Graph500」は大規模グラフ解析に関するスーパーコンピュータの国際的な性能ランキング。
これらランキングは、現在米国ミズーリ州セントルイスのアメリカズ・センターとオンラインで開催中のHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング:高性能計算技術)に関する国際会議「SC21」において、11月15日付(日本時間11月16日)に発表される。
理化学研究所では、この結果は「富岳」のフルスペック(432筐体、158,976ノード)によるもので、これら4つのランキングすべてにおける4期連続での第1位獲得は、「富岳」の総合的な性能の高さを示すものと強調。新たな価値を生み出す超スマート社会の実現を目指すSociety 5.0において、シミュレーションによる社会的課題の解決やAI開発および情報の流通・処理に関する技術開発を加速するための情報基盤技術として、「富岳」が十分に対応可能であることを実証するものとしている。