• 04/01/2023
  • Homesmartjp
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コンセントに挿すだけでネットにつながる! 家電のIoT化で蘇るPLC不死鳥伝説!

 無線LANがこれだけ普及する前、Windows MeやWindows XPを使っていた頃のお話。「家やオフィスにLANケーブルを敷設するかわりに、既存のコンセントを利用してLANを組みましょう!」という規格が登場した。それが「PLC」という規格で、Power Line Communicationの頭文字をとったもの。日本語だと「電力線搬送通信」って、そのまんま。

コンセントに挿すだけでネットにつながる! 家電のIoT化で蘇るPLC不死鳥伝説!

 当初のPLCは通信速度も数10~数100kbpsと遅かった。どのぐらいかというと、スマホの通信容量の上限を超えたときの遅さ(笑)。動画なんて見られるわけなく、LINEやメールがやっと(添付ファイルがあるとアウト!)という感じだ。

 その後2006年あたりになると、通信速度が200Mbpsまで引き上げられた「HD-PLC(High Definition Power Line Communication)」に進化。しかし2009年になると、無線LANの規格に「IEEE802.11n」が登場し、通信速度が54Mbps→600Mbpsまで一気に引き上げられたことで、再び通信速度はWi-Fiに巻き返された。

 以降はスマホの普及や無線LAN機器の値下がりで、家庭内のLANといえば「Wi-Fi」こと無線LANが主流になり、PLCは黒歴史として闇に葬られたかのように見えた。しかし! 再び今PLCが見直され、起死回生の勢いを見せ始めたのである!

IEEEに規格化され、起死回生を虎視眈々を狙うPLC。2019年4月にパナソニックが国内で初めて「IoT PLC」に関する実証実験を行ない、新たな通信環境の提供を目指しているPLCの仕組み。ケーブルを敷設することなく、家のコンセントに差し込むだけでネットワークが構築できる