• 20/03/2023
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メタバース風?スキャンした物体を記憶するAR技術、米企業が開発

現実世界にある物体を認識し、それを拡張現実(AR)の世界でも継続的に記憶しておける

ひと箱分のレゴブロックをテーブルの上に出したところを想像してみてほしい。そして拡張現実(AR)メガネをかけ、一緒に仮想世界へと飛び込む。すると、ARメガネのカメラが目の前に散らばるさまざまな形や色のレゴブロックを一覧化し、手持ちのピースでつくれる作品を提案してくれる。レゴブロックを一覧化する実際のインターフェース画像ちょうどそのとき、玄関に誰か来たようだ。玄関を確認して戻ってくるが、ありがたいことにARメガネでレゴブロックを再スキャンする必要はない。このARは、まだテーブルの上にレゴブロックがあることを理解しているのだ──。このように、スキャンした現実の物体を継続的に記憶する機能が、Singulos ResearchのARソフトウェアプラットフォーム「Perceptus」の主な特徴である。Perceptusを使うと、カメラが物体をレンズでとらえていない状況でも、その状態を記憶しておけるというわけだ。あなたが玄関を見てくる間も、Perceptusはテーブルの上にあるレゴブロックでつくれる作品について考え続けている。あなたの視界からレゴブロックがなくなったからといって、処理を中断することはない。「AR空間にいるとき、人は部屋全体を一度に見るのではなく、一部分のみを見ているのです」と、Singulos Researchの最高経営責任者(CEO)のブラッド・キントンは語る。「人は見たものを記憶しているので、いまは視界に入っていない物でも存在していることを難なく理解できます。ARが身の回りにあるものの存在を理解すると、ユーザーに代わって積極的にさまざまなことをできるようになります」少なくとも、それがPerceptusの根底にある考えだ。開発者がARアプリの開発に利用するアップルの「ARKit」やグーグルの「ARCore」といった既存のAR技術にかぶさる上位のレイヤーとして、Perceptusは機能する。とはいえ、手持ちのスマートフォンやタブレット端末で使えるようにするまでには、裏側でさまざまな準備が必要だ。

 メタバース風?スキャンした物体を記憶するAR技術、米企業が開発