• 30/05/2022
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かまぼこの鈴廣とホンダがEVの導入実証、EVを蓄電池としてエネマネにも活用

鈴廣本社社屋と実証に使用するEV 出典:鈴廣

かまぼこの鈴廣とホンダがEVの導入実証、EVを蓄電池としてエネマネにも活用

 鈴廣蒲鉾本店と本田技術研究所(以下、ホンダ)は2022年2月24日、電気自動車(EV)を移動手段としてだけでなく、蓄電池としても活用し、EVと建物間で効率的に電力を融通するエネルギーマネジメントの実証実験を開始したと発表した。実証期間は実証期間は2022年2月~2023年2月を予定している。ホンダが開発したエネルギーマネジメントシステム 出典:ホンダ 今回の実証実験は、神奈川県小田原市にある鈴廣本社を中心とし、主に小田原市内でEVを走行させて実施する。ホンダが新たに開発した「エネルギーマネジメントシステム」、EV利用時の消費エネルギーを最適化する「運行管理システム」「バッテリシェアリングマネジメントシステム」の3つのシステムとEVを用意し、鈴廣がそれらを日常業務で使用する。 具体的には、EVを取引先訪問などの移動時に使用するとともに、移動に使わない時には蓄電池としても活用し、必要に応じてEVから鈴廣本社社屋に電力供給を行う。業務用EVを社屋のエネルギーマネジメント用の蓄電池としても活用するため、社屋用蓄電池への新規投資を抑制する効果が期待できるとしている。 なお、ホンダが開発したエネルギーマネジメントシステムは、電気料金の安い時間帯にEVを充電し、電気料金の高い時間帯にEVから社屋に電力を供給供給するピークカットなどの制御を行うもの。これはホンダが2012年から埼玉県にある実証施設で研究を続けている「Hondaスマートホームシステム」で培った技術を活用したもので、システムに搭載されたAIが社屋に設置された既存の太陽光発電などのデータも学習した上で、電力需給の予測を行うという。 また、運行管理システムは鈴廣の従業員が、外出するにあたり入力したEV利用予定を基に、車両のデータを活用し、最も消費電力が少なく、短時間で効率的に移動できるルートを計算してドライバーに提案する。さらにバッテリシェアリングマネジメントシステムでは、社屋の電力需給の予測と、EVの利用予約に基づき、いつEVを走行/充電すべきかといったEVのバッテリー利用のマネジメントを行えるという。 今回の取り組みによって、鈴廣とホンダは「社屋全体の効率的な電力利用」「EVによる効率的な移動業務」の2つを最適なバランスで両立させ、CO2の排出量削減とピークカットによる電気代の低減を目指すという。また、ホンダはこの実証実験を通じて、ユーザーにとっての経済的メリットの検証と、将来に向けたエネルギーマネジメントシステムのビジネスモデルの検討も行なうとしている。

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